非同期コミュニケーション完全ガイド: 同期との違い、具体例、効果的な使い方を解説

Julia Martins 寄稿者の顔写真Julia Martins
2025年9月1日
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概要

非同期コミュニケーションとは、リアルタイムでの即時返答を前提としないコミュニケーション方法です。多くのチームは会議やチャットなど同期型のやり取りを中心にしていますが、非同期型を効果的に取り入れることで、生産性の向上や部門間の情報共有、より質の高い意思決定が可能になります。

この記事では、非同期と同期コミュニケーションの違いやそれぞれのメリットとデメリット、リモートワークにおける活用法、具体的なツールや事例、そして非同期コミュニケーションを成功させるコツまで網羅的に解説します。

「どのコミュニケーション方法をいつ使うべきか」「チームの連携をどう改善するか」が分かる実践的なガイドとして、ぜひ参考にしてください。

更新: この記事は、非同期コミュニケーションの例と同期、非同期コミュニケーションそれぞれが向く場面に関する記述を含め、2025年 8月に更新されました。

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かつては夜中にメールを受け取ることなど珍しいものでした。しかし、タイムゾーンをまたいで働くグローバルチームやリモートワークが当たり前になった今、非同期コミュニケーションは欠かせない働き方となっています。

チームメンバー同士が集中しながらも効果的なコラボレーションを行うためには、リアルタイムだけに依存しない柔軟な情報共有が必要です。

本記事では、非同期と同期コミュニケーションの違いや、より良い働き方につなげるための実践ヒントを解説します。

非同期コミュニケーションとは

非同期コミュニケーションとは、相手と同時にやり取りする必要がなく、各メンバーが都合のよいタイミングでメッセージや情報をやり取りできるコミュニケーション手段です。送信者は即時の返信を前提とせず、受信者も自分のペースで対応できます。

この柔軟な仕組みは、リモートワークやタイムゾーンをまたぐグローバルチームにおいて特に有効です。Asana の「仕事の解剖学インデックス 2022」では、多くの知的労働者が集中できる環境で最高の成果を発揮すると報告されていますが、実際にはメールで十分な内容でも会議で直接話すなど、同期型に偏ることがよくあります。


メールやチャット、スプレッドシートなど、異なる場所に情報を点在化させるのではなく、一か所に整理整頓することで、業務効率は向上します。ワークマネジメントツール Asana に情報を集約して、業務効率化を始めましょう。

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非同期コミュニケーションの例

非同期コミュニケーションを適切に活用すれば、チームメンバーの集中時間を確保し、生産性や意思決定の質を高められます。実は私たちはすでに多くの非同期ツールを日常的に使っており、代表的な非同期コミュニケーションの例には次のようなものがあります。

  • メールやチャット (時返信を前提としない場合)

  • プロジェクト管理ツールでのコメントやタスク更新

  • 共有の Google ドキュメントやスプレッドシートでのフィードバック

  • 録画されたビデオメッセージ

  • 定期的なステータスレポートや週次アップデート

こうした非同期コミュニケーション手段に加え、社内 Wiki やナレッジベース、録画されたオンデマンド動画、Slack や Microsoft Teams との連携通知、掲示板型ツール、非同期アンケートなども有効です。チームの状況に合わせて使い分けることで、より効率的なコラボレーションと情報共有が可能になります。

こうした非同期コミュニケーション手段を理解し適切に使うことで、コラボレーションの効率とチームの成果を大きく向上できます。

同期コミュニケーションとの違い

同期コミュニケーションとは、参加者が同じ時間にやり取りし、即座に応答が返ってくるリアルタイムのコミュニケーションです。相手の反応をその場で受け取りながら進行するため、意思決定やアイデア出しなどに向いています。

代表的な同期型のコミュニケーション手段には以下のようなものがあります。

  • 対面での会議や打ち合わせ

  • Zoom や Google Meet などのビデオ会議ツールを使ったオンライン会議

  • Slack や Microsoft Teams などのビジネスチャット、チャットツールでのインスタントメッセージ

  • 電話や音声通話

これらは参加者全員が同時に参加することを前提としており、相手が都合のよいタイミングで返信できる非同期コミュニケーションとは大きく異なります。同期型は即時性がメリットですが、時間を合わせる必要があるためスケジュール調整の負担が大きい点も特徴です。

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Microsoft 製品と Asana の連携で、部門をまたぐ非定型業務の効率化を実現しましょう。活用法について、本ガイドで詳しく説明しています。

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非同期コミュニケーションは、ただ漠然と使うものではありません。時には即答が必要だったり、顔を合わせて問題を解決しなければならないこともあります。リアルタイムの同期コミュニケーションにはメリットもあれば、デメリットもあります。それぞれのコミュニケーションの長所と短所を見てみましょう。

非同期コミュニケーション: メリットとデメリット

Asana では、非同期コミュニケーションが生産性を向上させ、仕事のための仕事を減らすことができるという点を高く評価しています。しかし、いくつかのデメリットもあります。

非同期コミュニケーションのメリット

  • フロー状態とディープワークを維持する。チームメンバーが会議に費やす時間が減ることで、本当の意味での集中力とフロー状態に割く時間が増えます。フロー状態とは、時間が経つのも忘れてしまうような「ゾーン」に入っている感覚のことで、ひっきりなしに邪魔が入る状態では達成できません。

  • すべてのコミュニケーションが記録される。書面でのコミュニケーションであれ、プロジェクト管理ツールによる追跡であれ、非同期コミュニケーションの主なメリットの一つは、すべてが記録されることです。これにより、チームメンバーは簡単に教訓や過去のプロジェクト情報を確認することができます。

  • より細かく、より明確なコミュニケーションを促す。チームメンバーが自分の考えをまとめる時間があるので、必要に応じてメッセージを編集し、洗練させることもできます。見直しの時間があれば、不足している部分を自分のペースで補い、より細かく、明確な表現で最新情報を提供することが可能になります。

  • より質の高いソリューションを生み出すことが多い。多くの場合、対面会議やビデオ会議を予定し、その間に問題を解決したいと考えてしまうものです。チームメンバーに自分の時間を使って問題を解決する機会を与えることで、問題について考え、よりよい解決策を見出す時間を増やすことができます。

  • 最も生産性の高い時間帯にチームが働けるようになる。チームメンバーの中には、午前中に最も仕事がはかどる人もいれば、午後の遅い時間帯に特に生産性が上がる人もいます。非同期ワークは、チームメンバーが自分で仕事のスケジュールを決め、生産性を高める力を与えてくれます。

非同期コミュニケーションのデメリット

  • 即時性がない。非同期コミュニケーションの最も明白なデメリットは、リアルタイムに行われないことです。メッセージの種類や目的によっては、これが問題になることもあります。

  • 時間がかかる。これは、非同期コミュニケーションの中でも、特に文章形式の場合に当てはまります。より細かく文章を書くと、作成に時間がかかるというデメリットがあります。

  • サイロ化すると透明性と可視性が低下する。チームのコミュニケーションツールがサイロ化していると、非同期コミュニケーションによって、チームメンバーが情報を見つけ出し、よい仕事をすることが難しくなります。この問題を解決するには、非同期のコミュニケーションツールを、誰もがアクセスできる共有の情報源とすることが大切です。

  • 人と人とのつながりを欠く。非同期コミュニケーションは効果的かもしれませんが、それではチームとリアルタイムでつながる機会がないことになります。特にリモートチームを運営している場合は、チームミーティングやチームビルディングのアクティビティを計画して、グループダイナミクスを向上させるようにしましょう。

  • 視覚的な手がかりと文脈の欠如。非同期コミュニケーションは、対面でのコミュニケーションではないため、会話で見られるような視覚的な手がかりがありません。対立解決や建設的なフィードバックセッションのような重要な会話の場合は、誤解を減らすために対面で行うことを検討してください。

記事: コミュニケーションを改善し仲間意識を高める 45 のチームビルディングゲーム

同期コミュニケーション: メリットとデメリット

リアルタイムでのコミュニケーションは、同僚とのつながりを深め、すぐに問題を解決するのに最適な方法です。しかし、このコミュニケーション形態にはいくつかの重大なデメリットもあり、それがチームの効率と効果の妨げになることもあります。

同期コミュニケーションのメリット

  • 目の前の問題を解決する。先に述べたように、同期コミュニケーションには問題をすぐに解決できるというメリットがあります。今この瞬間に問題に対処したり、解決策を考えたりする必要がある場合、同期コミュニケーションは最適な方法です。

  • 対人コミュニケーションをサポートする。難しいトピックに関するコミュニケーションや、建設的批判を共有する場合、同期コミュニケーションを利用することで、意図が伝わり、解釈の誤りを防ぐことができます。

  • 人と人とのつながりを深める。チームを管理している人は、少なくとも週に 1 回は直属の部下と 1on1 ミーティングを行うようにしましょう。同期的会議を行うと、各社員の様子を確認し、サポートを提供し、キャリアアップを支援することができます。

  • チームワークを育む。チームとチャットしたり、チームビルディングのアクティビティを開催したり、顔を合わせる時間を確保することは、効果的なチームには欠かせません。リモートチームでも、対面のチームでも、毎週グループで集まる時間を確保しましょう。

  • 他の人のアイデアを参考にする。ブレインストーミング会議やデザイン検討会議のように、よいアイデアを出しあうためには、リアルタイムのコラボレーションが有効な場合があります。チームのクリエイティブなエネルギーがコミュニケーションにとって重要な場合、オフラインでのコラボレーションよりも同期コミュニケーションの方が価値があります。

同期コミュニケーションのデメリット

  • フロー状態を妨げる。誰でも、仕事モードに戻ろうとしたときに別の会議が始まってフロー状態が中断されてしまう、「スイスチーズ」のような穴あきの会議続きの一日を経験したことがあるはずです。会議自体は生産的であっても、一日のうちに会議が散らばっていると、その日の個人的な生産性を高めるチャンスが失われてしまいます。

  • 目的がないことがある。多くのチームでは、メールや近況報告書で十分なのに、会議を予定してしまうことがあります。会議を予定する場合は、すべての会議に目的を持たせるようにしましょう。

  • アクションアイテムが忘れ去られてしまうことがある。会議でのブレインストームが効果的に記録されず、チームで考えた名案が失われてしまうことがあります。

  • 質の低い意思決定を招く可能性がある。人によっては、情報を十分に検討・理解する前に、会議中にその場で決断しなければならないと感じることがあります。

記事: 効果的な会議を行う方法

コロナ禍以降、テレワークやハイブリッド勤務が広がり、時差や柔軟な働き方が前提となるケースが増えました。その結果、非同期コミュニケーションの重要性はさらに高まっています。オフィス勤務でもリモート勤務でも、上記メリットを活かせる体制づくりが有効です。

非同期、同期コミュニケーションの特性を理解し、両者をうまく組み合わせることで、チームの生産性とエンゲージメントを向上できます。Asana のワークマネジメントツールを活用すれば、非同期コミュニケーションを効率化し、透明性と連携を強化することが可能です。

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同期が向く場面と非同期が向く場面

仕事を進めるうえでは、同期と非同期の両方のコミュニケーションを適切に使い分けることが重要です。それぞれの特徴を踏まえて、どのような状況に向いているかを整理しましょう。

同期コミュニケーションが向いている場面 

リアルタイムでのやり取りが必要なときや、相手の表情や反応を見ながら進めたい内容に適しています。たとえば以下のようなケースです。

  • 緊急性が高く、すぐに判断や対応が必要な問題が発生したとき

  • アイデア出しやブレインストーミングなど、相互の刺激が必要な場面

  • 意図やニュアンスを誤解なく伝えたい難しい話題や、建設的なフィードバックを行うとき

  • チームの結束や信頼関係を深めるための 1on1 やチームミーティング

  • 新規プロジェクトの方向性確認など、関係者全員がその場で合意を得たい場合

非同期コミュニケーションが向いている場面 

一方、即時の応答が不要で、相手が自分の都合のよいタイミングで対応できる状況に有効です。情報共有や意思決定の質を高めたい場合に特に役立ちます。

  • 詳細な説明や背景資料を整理して伝えたいとき (メールやプロジェクト管理ツール)

  • 期限までに対応すればよいタスク依頼や進捗報告

  • 各メンバーが異なるタイムゾーンや働き方をしているグローバルチームでの情報共有

  • 録画した動画メッセージや文書レビューなど、時間をかけて内容を検討してほしい場合

  • 会議ではなく文書ベースで記録を残し、後から参照できる形にしたいとき

このように、それぞれの特徴を活かして場面ごとに使い分けることで、チーム全体の生産性やコラボレーションの質を高めることができます。大切なのは、どちらか一方に偏るのではなく、目的と状況に応じて柔軟に選択することです。

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非同期コミュニケーションを効果的に使うコツ 10 選

非同期コミュニケーションは、生産性を高め、集中力を維持し、チームが最も効果的に仕事をこなすために活用できる強力な手段です。しかし、これらのメリットを最大限に得るためには、自分自身とチームが成功できるように道筋を描く必要があります。

非同期コミュニケーションは、メールなどですでに日常的に行われていると思います。しかし、初めて非同期コミュニケーションのルールやガイドラインを作るのであれば、次の 10 個のコツを参考にしてみてください。

1. コミュニケーション計画の作成

コミュニケーション計画とは、チームのコミュニケーション戦略をすべて一か所で確認できるものです。明確なコミュニケーション計画があれば、チームメンバーは、プロジェクトのコミュニケーションに関するあらゆる疑問に対する答えを見つけることができます。ここで、疑問の例を紹介します。

  • どの場面でどのコミュニケーションチャネルを使うべきか?

  • 同期コミュニケーションと非同期コミュニケーションはどのように使い分けるべきか?

  • プロジェクトのステータスレポートなど、重要な情報はどのように伝達されるのか?また、どのくらいの頻度で共有されるのか?

  • さまざまなプロジェクトについて、想定される応答時間は?

たとえば、Asana では、次のように使い分けています。

  • 対面会議やビデオ会議: 会議の議題を決めて、リアルタイムにコミュニケーションを図る。

  • Asana: タスクの詳細を明確にしたり、プロジェクトのステータスレポートを更新したり、重要なプロジェクト文書を共有したりするなど、仕事に関する非同期コミュニケーションを行う際に使う。

  • Slack のダイレクトメッセージ: 日々の最新情報やちょっとした質問など、同期コミュニケーションに。

  • Slack チャンネル: 非同期的なチーム全体への最新情報の共有。

  • メール: 外部関係者とのコミュニケーションに。

2. 共有ワークスペースで可視性を高める

共有ワークスペースは、チーム全体が信頼できる唯一の情報源とコミュニケーション源です。共有ワークスペースがあると、サイロが減り、仕事全体の可視性が高まります。

これは非同期型のチームにとっては特に重要です。仮にチームのミーティングの頻度が減ったとしても、情報にアクセスする手段は必要です。プロジェクトの詳細を一元管理することで、誰が、いつまでに、何をするのかが明確になります。

そのために最適なツールとして自信を持っておすすめできるのが、Asana です。Asana でのコミュニケーションはすべて仕事に結びついているので、チームメンバーが何について話しているのかを常に正確に把握することができます。サイロ化したり、アクセスできないフォルダーがあったりすることなく、誰もが必要な情報を見つけることができます。その結果、誰も見ていないところで行われているプロジェクト作業はほとんどありません。また、非同期であっても、関係者が作業に参加する必要が生じた場合には、過去の作業に関するすべてのコミュニケーションを同じ場所で確認することができます。

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3. 非同期コラボレーションをチーム文化を根付かせる

効果的な非同期コミュニケーションを可能にするためには、非同期的な考え方を身につける必要があります。もしチーム全員が会議優先主義であれば、たとえプロジェクトのステータスレポートの書き方をすでに共有していたとしても、プロジェクトステータスの更新を共有するために会議を予定するでしょう。

チーム内で非同期コミュニケーションを正式に開始もしくは再開する際には、何を会議で話し、何を会議以外で話すべきかを決めておきましょう。必要がないと思ったら会議を辞退したり、非同期アップデートの方がよいのではないかと提案したりすることを、チームメンバーにすすめましょう。

Asana では、会議ガイドラインを発表し、社内で共有することでこれを実現しました。ガイドラインでは、いつ、どのように会議をスケジュールするかを説明しています。ステータス更新やその他の一般的な情報の共有、アジェンダや目的のない会議など、会議を行うべきでない場合についても詳しく説明しています。

4. 勤務時間に関するコミュニケーション

非同期コミュニケーションは、チームメンバーが異なるタイムゾーンで働いている場合に特に効果的です。リモートワーカーたちは、同じ時間に同じ場所にいないため、デフォルトで非同期コミュニケーションをとる傾向があります。

チームメンバーがいつオンラインになって質問に答えるのかを確認するために、チームメンバー全員に自分の勤務時間を伝えるように促しましょう。オンラインカレンダーに設定したり、Asana や Slack などの各種バーチャルツールのプロフィールに追加するといった方法が使えます。

5. フォーカスタイムの確保

勤務時間を伝えるだけでなく、たとえオンラインであってもメッセージに返信しない時間帯を伝えるべきです。フォーカスタイム (集中時間) を確保すると、非常に効果的にディープワークに取り組むことができます。

フォーカスタイムをスケジュールして維持する方法。

  • カレンダーにフォーカスタイムを確保する。フォーカスタイムを維持するには、カレンダーにスケジュールを入れるのが一番です。タイムブロッキングを使って、始めてみましょう。

  • 通知をミュートにする。フォーカスタイムの間は、通知をミュートにしておけば、フロー状態を絶え間なく邪魔されることはありません。「サイレント」モードなどの設定を利用して、今はオフラインになっているが、すぐに戻ってきて質問に答えることを同僚に伝えましょう。

  • 同期会議をまとめる。可能であれば、会議をまとまった時間帯に計画することで、カレンダーにフォーカスタイムを組み込むことができます。これは常にできることではありませんが、効果的にディープワークの時間を確保することができます。手動で行うこともできますが、Clockwise のようなカレンダー連携機能を使って自動化することもできます。

記事: 仕事でフロー状態を活用する 6 つのコツ

6. すべての同期コミュニケーションの会議議題を決める

物事を成し遂げるためには、リアルタイムで話し合うことが最善の方法である場合があります。会議は、アイデアをまとめたり、プロジェクトの関係者とコミュニケーションをとる際に効果的な貴重なツールです。

同期会議を効果的に行うためには、全員が同じ前提知識を持って会議に臨まなくてはいけません。そのためには 3 つのステップがあります。

  1. すべての会議に目的を持たせる。会議の予定を立てる際に、「これはメッセージを送れば済むことだろうか?」と自分に問いかけてみましょう。メッセージの送信では目的が果たせないのであれば、何が目的なのか、このリアルタイムの会議で何を達成したいのかを明確にします。

  2. 会議の議題と関連する事前資料を先に共有する。会議は、チームメンバーが認識を共有していないと失敗します。事前に会議の議題を作成し、何を議論するのかを全員が把握できるようにします。また、会議が始まる前にチームメンバーが知っておくべき情報がある場合は、事前資料を割り当てることもできます。会議中に意思決定を行う必要がある場合は、事前資料を読むことで、リアルタイムの会議のように時間に制約されることなく、チームメンバーが問題について考え、初期段階の解決策を打ち出すことができます。

  3. 会議の議題からそれない。会議ではよく話が脱線することがありますが、その脱線を許すか、チームを本題に戻すかは、会議のリーダー次第です。必要であれば、タイムボクシングなどの時間管理戦略を使って、会議をスムーズに進めましょう。

7. 会議をしない日を作る

同期の会議を減らすもうひとつの方法は、会議のない日を設けることです。Asana では、「ノーミーティングウェンズデー」を実施し、チームメンバー全員がディープワークに集中できる専用の時間を確保する機会として活用しています。

記事:「ノーミーティングウェンズデー」で生産性を取り戻す方法

8. 同期的なつながりを作る機会を設ける

これは、週を通してチームと顔を合わせる機会が少ないリモートワーカーにとって、特に重要なことです。孤立感をなくし、チームのつながりを深めるために、同期コミュニケーションを活用しましょう。

そのためには、チームの Slack チャンネルを開設したり、週に一度のチャットを予定したりして、チームの絆を深めることができます。非同期コミュニケーションは生産性を高めますが、同期のつながりはエンゲージメントと帰属意識を高めます。

9. 会社全体のコミュニケーション事例の共有

現在のチームのやり方によっては、デフォルトで会議を予定している人もいるかもしれません。必要に応じて、同期と非同期でそれぞれ行われるべきコミュニケーションの種類をリストアップし、共有しましょう。判断に迷う場合は、チームメンバーはこのリストを参照して、会議を予定したり、キャンセルしたりすることができます。

例:

非同期:

  • プロジェクトのステータスレポート

  • 緊急性のない仕事に関するコミュニケーション

  • プロジェクト計画

  • 個々のプロジェクトに関する質問

  • 依存関係や遅延の指摘

  • 情報の共有

  • フィードバックと承認

リアルタイム:

10. ビデオ会議を 30 分以内に収める

会議を行う際には、生産性を高めるためにできる限りの努力をしましょう。そのためには、会議の時間を 30 分程度に抑えるか、長時間の会議では 30 分前後で休憩時間を設けるのがよいでしょう。

カリフォルニア大学バークレー校の認知神経科学者である Sahar Yousef 博士の最新の研究によると、会議の生産性は 30 分経過すると急激に低下するそうです。Yousef 博士は次のように述べています。

“ビデオ通話では、30 分を過ぎると脳が疲労し、集中力が低下することがわかりました。長時間の会議や連続して会議を予定しなければならない場合は、30 分経過した時点で 1 分間の休憩を取るようにしてください。そうすれば、脳がリセットされ、次の 30 分間、エネルギーを維持することができます。”

記事: 分散ワークの世界で燃え尽き症候群を乗り越える方法

リモートワークとの関係

コロナ禍以降、リモートワークの普及とともに、非同期コミュニケーションが注目される機会が増えました。確かにリモートワーカーは、タイムゾーンや勤務場所が異なるため、デフォルトで非同期型のやり取りを活用することが多い傾向にあります。

しかし、非同期コミュニケーションによる生産性向上のメリットは、オフィス勤務でも、Zoom などのオンライン会議を使う場合でも、すべてのチームに有効です。

リモートで従業員を管理している場合、大半の会話が非同期で行われることも珍しくありません。その際には、チームメンバーが孤立感を抱かず、チームの一員であると感じられるよう、意識的に同期的なやり取りや対面の時間を設けることが重要です。また、同期コミュニケーションが必要な場面では、その機会を最大限に活かし、目的やアジェンダを明確にして有意義なものにしましょう。

記事: 直接会わなくてもチームのモチベーションを保つ 5 つの方法

まとめ: 非同期ワークフローの導入

非同期コミュニケーションは、チームが最高の成果を達成できるようにするのと同時に、可視性と透明性を高めます。このようなコミュニケーションを行うと、生産性を向上させ、チームがよりよい意思決定を行い、重要なプロジェクト情報を部門間で共有できるようになります。

非同期コミュニケーションを効果的に行うためには、その情報を保存して共有する方法が必要です。そのためには、ワークマネジメントツールのような信頼できる情報源を共有できるツールを利用します。ワークマネジメントツールである Asana を使うと、作業内容を整理し、コミュニケーションをとり、チームが最高の仕事をするために必要な手段が漏れなく揃います。

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非同期コミュニケーションに関するよくある質問

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